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CASE

導入事例

株式会社ユーグレナ「コミュニティはサステナビリティの推進を加速させる存在。熱狂する仲間が集まり、共に目指す未来を作っていく」

株式会社ユーグレナ

サマリー

[課題]
・ユーグレナ社のフィロソフィー「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」の浸透
・顧客に関する購買データ以外の定性的な情報が欲しかった
・顧客同士の横のつながりがなく、熱量を共有することができなかった

[活用内容]
・ユーグレナ社の商品についての感想や相談の投稿
・「Sustainability First」に共感した仲間による情報交換やアクションの実施報告

[成果]
・顧客のユーグレナ社に対する理解の深まり
・顧客のポジティブな反応が可視化され、社内の仲間のモチベーションがアップ
・顧客の声を起点とした施策の実現





「社会課題の解決」を軸に事業展開をするバイオベンチャー

ーはじめに貴社の事業について教えてください。

微細藻類ユーグレナを活用して栄養問題・環境問題の解決を目指すバイオベンチャーとして創業しました。社長の出雲がバングラデシュで子供たちの栄養不足の問題に直面し、解決したいと思ったことが創業のきっかけです。

創業から続く健康食品に加え、化粧品領域も含めヘルスケアの事業を拡大しています。また、バイオ燃料事業も展開しており、当社が提供する次世代バイオ燃料の導入先の開拓や、商業プラントの建設に向けた取り組みを推進しています。

すべての事業において「社会課題の解決」という点が一貫しており、私たちの事業の根幹です。

ーコミュニティ施策の運用部署について教えて下さい。

顧客体験を考えるCRM課という部署で運営しています。この部署では、お客さまとのつながりの強化を目指しており、お客さまがユーグレナの商品購入を通してよりよい体験をできるような施策を考えています。お客さまからのご意見を反映していくこともその一環です。 

CRM課の業務には、まだご購入いただいていない方にどうしたらお客さまになっていただけるかを考えることも含まれます。私たちのビジネスモデルはD2Cが主なので顧客データは保有していますが、それだけでは趣味や好みなどのお客さま像の理解を深めきれません。ですので、どんな人がユーグレナを好きになってくれて、どのようなことを普段考えているのか、などを深掘りしていきます。その結果、仲間になってくれる人たちを探し、仲間を増やすためのアクションにつなげていくのが広い意味でのミッションです。 

株式会社ユーグレナ

コミュニティは「商品を売るための場所」ではなく「仲間が集まるための場所」

ーコミュニティの取り組みを始めたきっかけは何でしたか。

前提として私たちは、商品の購入経験がある方だけがお客さまではないと思っています。商品は買ったことがないけれど弊社やユーグレナ等の微細藻類そのものに期待してくださっている方など、商品の購入経験がない方も一緒に未来を考える仲間だと考えています。

そのようなユーグレナに好意的な方も巻き込み、熱狂したファンが集まる場を作りたいと思い、実験的な取り組みとしてFacebookのコミュニティを始めました。程よい距離感で頻繁にやり取りを行うには、手紙や電話といったアナログな手段ではなく、オンラインでの接点が適していると考えたためです。当時、コミュニティには約100名の方が参加してくださり、ファンの方の熱量の高さを実感することができました。

ーコミュニティの取り組みを始めたきっかけは何でしたか。

Facebookコミュニティで始めた取り組みを進展させていきたいと考えていた際に、たまたまcommmuneを知りました。お打ち合わせを通してcommmuneのコミュニティに触れましたが、操作性が非常に良く、エンドユーザー目線でもアプリ上で直観的に操作できるなと感じる部分が最終的な後押しになり、commmuneへの移行を決めました。

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コミュニティの投稿が日々のサステナブルな取り組みを後押し

ー「貴社のコミュニティについて教えてください。

弊社のフィロソフィーである「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」に共感し一緒に未来を考えていただける仲間が集まる場所として「ユーグレナ・エアポート」というコミュニティを作りました。

私たちの事業が目指す「人と地球を健康にする」ための手段のひとつとして、「Sustainability First」の考え方や姿勢を発信していく基地のような場所だと考えています。

ーコミュニティではどのようなやり取りが行われていますか?

商品のことはもちろん、サステナビリティのこと、普段の生活で実際に取り組んでいるサステナブルなアクションなど、様々な話題が飛び交っています。

商品に関するコミュニケーションとしては、お客さま同士で各商品を使ってみた感想をシェアしていたり、自分の悩みに対してどのような商品がいいのかという相談が生まれたりしています。商品担当者もそのやり取りに参加することがあり、お客さま同士だけではなく、商品担当者とお客さまとの距離も縮まっています。

他にも、サステナブルな話題やCFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)の取り組みからユーグレナへ関心を持たれた方も多いので、そういったニュースが出てくるとかなり盛り上がります。

また、日常生活の中のサステナブルな取り組みがコミュニティでシェアされることで、「みんながやっているから私もやってみよう」と行動を後押しできているのもすごく嬉しいです。

コミュニティでのやり取りを見ていると、私たちの叶えたい未来に共感してくださっている方がすごく多いなと感じます。先進的な取り組みを見て「もっとユーグレナがこんなことしてくれたらいいのにな」というような、夢を託してくれるコメントをいただくことも多いです。バイオ燃料など、話題になっているキーワードだけでなく「人も地域も健康にする」という想いへの共感があります。

自分の健康が、地球や誰かの健康につながっていくと感じた方は熱狂的な仲間になってくれています。

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ー熱狂的な仲間を増やしていく中で、コミュニティの運営にあたって心掛けていることはありますか?

未来を一緒に作っているという実感を持ってもらうこと、仲間だと思っていただける空気感作りを意識しています。

そもそもの運営方針として、コミュニティの成長過程も包み隠さず見せています。そうすることで、お客さまから助けていただいたり、改善点を指摘してもらえたりする環境になっています。最初から完璧に場が出来上がっていたら生まれなかった”手作り感”が、お客さまと私たちで一緒にミッションに挑戦している空気感を醸成しています。

お客さまの声を聞いて実際にコミュニティでイベントを実現したり、お客さまの声をもとにプロジェクトを立ち上げたりという共創型の取り組みを、スピード感を大切にして進めています。そうすることで、「一緒に未来を作っている」「一緒にユーグレナを前に進めている」とより感じてもらいやすくなると思っているからです。

ー具体的に形になった取り組みがあればお教えください。

お客さまから「知り合いに商品を渡してユーグレナの良さを伝えていきたい」というありがたいお声をいただいたことがきっかけで、商品をお客さまからご家族・ご友人などに配っていただく『幸せのおすそ分けプロジェクト』が発足しました。栄養たっぷりのふりかけを配って誰かの健康を願いつつ、自分の嬉しい気持ちも叶えるという意味がこもったプロジェクトです。

この施策は、誰かの幸せと自分の幸せが共存する状態を考え続けるという、「Sustainability First」につながる施策として、ユーグレナが実現したい世界ともリンクした取り組みにできた点がよかったです。私たちも自分たちの想いと商品を届けられて嬉しいですし、お客さまも自分の好きな商品をいろんな方に知ってもらう機会があって嬉しい。双方にとっての「嬉しい」が実現した施策でした。

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「コミュニティを作ってくれてありがとう」と直接言ってくれるユーザーも

ー特に印象に残っているコミュニティ内の活動・会員の声はありますか?

「好きなものを堂々と好きと言える場所ができて嬉しい」というお声をいただいたことがあります。個別のイベントでどうというわけではなく、「ユーグレナ・エアポート」という場があること自体に喜んでいただけているのを実感しました。

今までは商品の良さを誰かと共有したいのに、想いを伝える場所や相手がいないと感じている方が多くいらっしゃいましたが、ユーグレナ・エアポートには全国のユーグレナのファンの方がいて、好きなものを共有することができます。実際にお客さまから「これまでは1人で商品を楽しんでいたけど、今は色んな全国の人と楽しめてすごく嬉しい」という反応をいただいたこともあります。

2022年末に「ユーグレナの印象に残ったニュースはなんですか」とコミュニティで問いかけたところ、「ユーグレナ・エアポートができたこと」が一番のニュースだったという投稿が多くありました。それだけでなく、「こういう場所を作ってくれてありがとう」と、私宛に賞状を作ってくださった方もいらっしゃって、コミュニティという場を作ってよかったと改めて感じました。

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ーコミュニティを通じて感じた変化はありますか?

商品について教え合ったり、サステナブルな話題やアクションを共有したりという交流を通じて、お客さまがユーグレナをさらに身近に感じ、会社への理解も深めていただいていると感じています。これはコミュニティの大きなゴールである「Sustainability First」の発信・浸透につながっている証だと思います。

また、お客さまの反応に直接触れることができるので、コミュニティに参加する社内の仲間が増え、モチベーションアップにもつながっています。例えば、商品企画担当者は商品販売直後のお客さまの反応を自分の目で確かめています。広告担当者は「他のチャネルではネガティブな意見が顕在化しやすいが、コミュニティでは良い商品・施策への好意的な意見もダイレクトに伝わってくる」と活力をもらっているようでした。弊社の役員陣も、お客さまの生の声を聞くためにコミュニティに参加しています。

副次的な効果として、売上の向上にもつながっていると感じます。他のユーザーの投稿が、今までに挑戦してこなかった商品を購入するきっかけになったというお声もいただくことも増えました。

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コミュニティを「一緒にユーグレナを作っていく熱狂的な仲間がいる場所」へ

ー最後に、今後目指していきたいコミュニティの姿をお聞かせください。

大きな方向性として、ユーグレナ・エアポートに行けばサステナブルの最先端が分かる、と感じてもらえる「サステナブルな話題の最前線」になることを目指しています。そのために「一緒にユーグレナを作っていく熱狂的な仲間がいる場所」にしていきたいです。

そこでは、サステナブルで地球環境に良いことをした人が評価される「サステナブル民主主義」が確立されていて、サステナブルなアクションが積み上がっていく基盤となっているといいなと感じます。

また、そうした未来をお客さまと一緒に実現していく過程が共有されることで、「Sustainability First」に共感してくれている方にとって、同じ想いを持つ仲間がいると感じてもらえる場所にしたいと考えています。

ーありがとうございました!


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