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CASE

導入事例

六甲バター株式会社「プロセスチーズ シェア1位なのにブランド想起率は1位ではない危機感から、コミュニティでファンを育てていくことに挑戦」

六甲バター株式会社

サマリー

  • [課題]
    ・プロセスチーズのシェア1位にも関わらずブランド想起率1位ではなかった現実
    ・オフラインのイベントやSNSでは相互コミュニケーションが不十分だった

  • [活用内容]
    ・毎日の生活×チーズのある日常をシェアし合う「日々チーズ部」
    ・ダイエッターたちの情報交換や励まし合いの場である「ゆるゆるダイエッターの集い」
    ・スタッフから「商品開発秘話」

  • [成果]
    ・毎日ログインしたり、常に新しいレシピや食べ合わせを投稿してくれる熱量の高いユーザーの可視化
    ・ユーザーの生の声を聞けることで社員のモチベーションアップ
    ・ユーザーの意見を元に商品開発





国内シェア1位のQBBブランドを展開

ーはじめに、御社の事業について教えてください。

昭和23年に神戸で創業した会社で、プロセスチーズ等の製造・販売、その他ナッツの販売も行っています。

15種類のベビーチーズや、チーズデザートなどを製造・販売しており、おかげさまでプロセスチーズ国内シェアは1位です。

シェア1位でもブランド想起率は1位ではないことに危機感

ーcommmuneを導入していただく前に困っていたことや、抱えていた課題を教えてください。

プロセスチーズのシェア1位にも関わらず、ブランド調査の結果、純粋想起率は1位ではありませんでした。QBBブランドと認識・支持して購入されているのではなく、「安い」「どこでも売っている」という理由で購入されている人もいるのではないか?外部環境の変化があった場合、ブランドスイッチされてしまうのではないか?という危機感をとても感じました。

そこで、もっとQBBのファンを見つけて、どのような価値を感じて購入してくれているのかを聞き、ファンを育てていく必要があると感じました。ファンが増えるとLTVも向上するので、「応援したい」「環境に優しい」「期待できる」といった情緒的価値や未来的価値を生み出すことが必要でした。

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ーcommmuneを導入していただく前に行っていた施策を教えてください。

これまでは代表が、神戸に当社を育ててもらったという気持ちを非常に強く持っており、地元に何か貢献やお返しをしていきたいという思いから地元貢献型イベントを実施していました。その一環で、食育にフォーカスをした取り組みがあります。六甲山牧場内にある「六甲山Q・B・Bチーズ館」では、子供たちが楽しみながらチーズに触れる機会を提供し、地元の子供たちの食育にも貢献しています。

他にもコロナ禍以前は、オフラインでのイベント、特に地元貢献型・地元密着型のイベントを実施しており、それらを通じて直接顧客の声を聞く機会がありました。

また、店頭以外で我々の商品やブランドにお客様が触れる機会がなかなかないと感じていたので、工場見学ができる施設を作りました。これまでも「お客様へ安全で安心で美味しい食品を届ける」という心持ちだったのですが、商品を手に取ってもらうだけでは伝わり辛かったです。なので、実際に商品を作っている過程を見ていただくことが、一番お客様に伝わるのではないかと考え、工場を新設する時に見学できる設備を併設することになりました。

commmuneは幅広いプランとサポートが魅力

ーcommmune導入の決め手を教えて下さい。

たくさんあるのですが、1つは費用感です。限られた広告予算の中で、スタートにどれだけ投資をするかは企業の体質や考え方によるのですが、我々は広告も含めてどちらかというと小さく始めて大きくしていこうという運用体制を取ることが多く、その中でcommmuneはミニマムなプランからMAX でも対応できる幅広いプランがあることが魅力的でした。

また、「コミュニティ立ち上げから開設後も伴走するサポート体制も非常に強みとしています」という言葉に共感し、安心感を覚えたので、一度お付き合いないしは、ご協力いただきたいなと思い、今回取り組みをさせていただいたという経緯になります。

ーコミュニティ以外に検討していたものはありますか。

全国でオフラインのイベントを開催し、お客様とコミュニケーションを取る方法や、SNSを介したインタビューを検討しました。あとは、今はInstagramとTwitteを運用していく中で、情報の拡散力は高まる半面、SNSでは相互コミュニケーションは不十分で、必要な情報を必要な人に届けるのが難しいと感じていました。

目的を共有することで部署外の協力も得られた

ーコミュニティの運用体制に関して教えてください。

コミュニティマネージャーとメインスタッフが1名ずつと、サポートスタッフ4名の計6名が運用に携わっています。コミュニティでは開発の話も発信したかったので、サポートスタッフはマーケティング部以外の社員にもお願いしています。開発部のリーダーから得意そうな社員に声をかけていただき、月2回ほどの定期投稿やユーザーへのアクション、イベントサポートなどをしてもらっています。他部門の協力は、「発信する業務をやって欲しいです」と依頼だけをするのではなくて、「なぜ私たちがこれからコミュニティをやっていくのか?」という目的を共有し、そこに共感してもらってから少しずつ協力してもらうような形にしていたことで、理解を得た上で協力していただいていると思います。

ー運用を始めてみてどうですか。

立ち上げから半年経ちますが月に1回のミーティングやサポートがあり安心です。

実務部隊だけではなく部署外のスタッフに対してもコミュニティの必要性を発信してくださるなど、非常に手厚いサポートを行っていただいており、とても感謝しています。

ーコミュニティはどのように活用していますか?(参加ユーザーの属性・展開しているコンテンツなど)

「ココロとカラダのヘルシー」をサポートする場として、毎日の生活×チーズのある日常をシェアする「日々チーズ部」、ダイエッターたちの情報交換や励まし合いの場である「ゆるゆるダイエッターの集い」など、カテゴリごとに自由に投稿やコメント・いいねができます。スタッフからは商品開発秘話などここだけでしか伝えることのできないコンテンツを発信し、商品理解を深めていただけるような取り組みを行っています。

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熱量の高いユーザーが積極的にコミュニティを盛り上げてくれた

ーコミュニティを始めてみて感じた効果や、手応え、実感について教えて下さい。

熱量の高いユーザーを可視化することができました。初期ユーザーの中には毎日ログインしていたり、常に新しいレシピや食べ合わせを投稿してくれる方もいて、ユーザー同士の交流も生まれるなど、商品を通じたコミュニティケーションの場になっていると感じます。また、ユーザーの存在を日々の投稿を通じて感じることができ、直接ご意見をもらえることで社員のモチベーションアップにもつながっています。

たとえば、コミュニティでユーザーの方にどんなチーズが食べたいかをヒアリングをして、それを食べてもらえるところまで実現するというオンライン開発会議を実施しました。今までは、開発者目線でチーズを作ったり、ニーズが顕在化していたり、ある程度利益率の高い商品を作るという視点で開発に携わる機会が多かったです。今回、ユーザーの話を聞くことで、真の課題やペインは何かをしっかり自分達で咀嚼し、我々の強みをのせて商品を開発していくキカッケになっていると思います。このコミュニティを立ち上げたことで、今までなかったマーケティングのプロセスを経験することができたのは非常に大きい成果でした。

ーユーザーの投稿で印象に残っているものはありますか?

過去のものも含めたベビーチーズのラベルをコレクションしている方が、その写真を投稿してれたのにはびっくりしました。私の入社前に販売されていた商品のラベルなど、見たことがないものもありました。

私達は6人体制でコミュニティを運用しているのですが、実際毎日サイトに訪れていたりコミュニティを閲覧できているのは2人です。その2人が見落として質問にお返事できていない時もあるのですが、その時に、私達より先にユーザーさん同士で質問に答えてくださるなど、第3のスタッフのような方が自然と出てきてくれたのはすごく驚きました。とても感謝しています。

そこから後追いでアンバサダー制度を作りました。ポイントを貯めると称号を授与する仕組みで、その授与のインセンティブとしてアンバサダーに任命されます。任命された方には、お名前と登録番号の入ったアンバサダーカードを発行しています。アンバサダーという称号をもらうことで、公式から認定されたという安心感や使命感を覚えていただけると思います。投稿や発言が多いからアンバサダーになれるのではなく、毎日のログインやコメント、リアクションでポイントが貯まり、500ポイント貯まるとアンバサダーになれます。500ポイントを達成したら誰でも公平にアンバサダーになれるのでコミュニティの参加スタイルが違う方も目指しやすいのかなと思います。

例えば最近アンバサダーになられた2名は、見る専門とアクション専門という方でした。最初にアンバサダーになられた方達はたくさん投稿してポイントを貯めた方々でしたが、どちらもコミュニティに貢献してくれている存在です。

実は、私自身がコミュニティは得意ではないのです。本当に必要なこと以外は投稿したいと思わないですし、熱狂的なファンがいるところはちょっと居心地が悪くなったり、強制されたりするのも苦手です。なので、私自身がそのようなコミュニティにしたくないという思いがあり、個人のスタイル・距離感でこのコミュニティに参画してくださればそれでいいのかな?と思っていたので、いろんなスタイルで参加できる今の形が良かったのかなと思ってます。

ープロダクトとして、会社として、commmuneの好きなところを教えて下さい。

スタッフの方たち自身が、コミュニティの可能性を信じているところですね。実体験に基づいたフィードバックをもらえるなど、一緒になってコミュニティを創り上げてくれている!と感じられるところです。

QBBだけでなくチーズ好きの人のコミュニティにしていきたい

ーコミュニティのこれからの展望をお聞かせください。

SNSとの連携を強化して新しいファンを増やしていきたいです。コミュニティ内でアクション率が高い情報はファンが求めているものだと思うので、SNSでも拡散して新たなブランドのファンを増やしていきたいです。

そしていずれは、QBBブランドのファンだけではなく、チーズが好きな人が集うコミュニティにしていきたいです。ブランドやカテゴリーに囚われると、活動の幅やコンテンツに制限が出てきて可能性を狭めてしまうかもしれないですし、弊社の企業理念は「健康で、明るく、楽しい食文化の提供によって社会に貢献する」なので、QBBに限定しなくても良いのではないかと思っています。チーズが好きな人が集まるコミュニティを作り、「チーズ好きならQBBチーズパークに入るよね」という感じにしたいです。日本の人口が減っている中で、チーズ業界を盛り上げていくことも命題かと思っているので、業界に貢献していきたいです。


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