会社概要:
ウイングアーク1st株式会社は、業務処理における全ての帳票の効率的な運用を支援する帳票・文書管理ソリューションと、成長のための業務改革をデータ活用によって推進するデータエンパワーメントソリューションを提供しています。
データに基づく意思決定・行動を支援する革新的なソフトウェア・サービスを提供することで、企業・団体がデータを最大限に活用しイノベーションを起こせる社会の未来をつくることを目指しています。
運用体制:
マーケティング本部 TOFD部 カスタマーマーケティングG
- [課題]
・パートナービジネスで、購買後のお客様と接点が切れてしまうことが多く、活用状況がわからない
・お客様と直接繋がれず、適切な情報が届けられない- [活用内容]
・コンテンツの更新情報やお知らせなど最新情報の公開
・製品へのフィードバックの回収
・ユーザー同士のノウハウ・活用事例の共有交流の場
・イベント告知開催- [成果]
・リアルな会話で製品開発に有益なユーザーインサイトを取得
・ユーザー属性が取得できることで開催目的やターゲットが明確になり、イベント参加者が増加
インタビュー動画はこちらから
私たちは、「The Data Empowerment Company」を掲げ、データの価値を最大化し、ビジネスにイノベーションをもたらすことで世の中を変革していこうと考えております。
事業としては大きく分けると2つで、帳票・文書管理事業とデータエンパワーメント事業があり、帳票設計・運用ツールで国内シェアNo.1(※)である「SVF」やデータの集計・分析・レポーティングを行う「Dr.Sum」、蓄積されたデータを可視化する「MotionBoard」といったツールを提供しております。
活用していただいている企業様の規模は大小様々ですが、帳票・文書管理事業では、東証一部上場企業の多くに導入いただいているなど、結果として大手企業様が多くなっております。データエンパワーメント事業では、中堅・中小企業様から大手企業様が主要なお客様となっております。
※出典:株式会社デロイトトーマツミック経済研究所「帳票設計・運用製品の競合調査2020年度版」(帳票運用製品)
私たちは、マーケティング本部に属しており、カスタマーマーケティングを担当しています。 カスタマーマーケティング部門とは別に、カスタマーサクセス部門もありますが、こちらはカスタマーエクスペリエンス統括部(CX統括部)にあります。
お客様の選択がオンプレミスからクラウドへとシフトしていく流れの中で、お客様への販売やサポートをする、テクニカルセールスやカスタマーサクセスなどがCX統括部の元にまとめられたのですが、お客様とのコミュニケーションを重視するマーケティング的な要素は、マーケティング本部の方で立ち上げることになったという経緯です。
私たちは、2020年の夏頃からカスタマーマーケティングを担当することになったのですが、当時はそこまでカスタマーサクセスに対する理解が深いわけでもなく、色々と苦労した部分がありました。
ウイングアーク1stは売り上げの多くを販売代理店さん・パートナーさんの間接販売から得ていることもあり、購買後はお客様との接点が切れてしまうことが多く、「なかなかお客様と直接つながれない」「活用状況が分からない」という状態でした。
これはカスタマーサクセスの根幹に関わる問題であり、カスタマーマーケティングを始めるにあたり、まずはお客様との関係を一つ一つ結び直して接点を作りながら、お客様の状態を把握して、適切な情報をお届けしていく仕組みを作ることが必要でした。
はい。元々Facebookグループで「nest」というコミュニティを運営していました。nestは2018年に立ち上げたコミュニティで、2020年に私たちが引き継いだ時の会員は700人くらいで、熱心に投稿をくださるファンの方もいらっしゃいまし た。
二つほど大きな課題があったのですが、これを活用しないのはもったいないとは思い、ノウハウや活用事例の共有、疑問の投げかけといったユーザー同士の積極的な交流の部分をcommmune側に引き継いで「nest」という名前も継承しています。
一つ目は、新規の方のイベントへの呼び込みがうまくいかなかったことです。2020年の3月ごろからイベントは完全にオンライン化しましたが、熱心にご参加くださる方がいる一方で、イベントに未参加の方にコミュニティの魅力を上手く伝えきれず、結果としてイベント参加のハードルが上がってしまう、という事態になってしまいました。
新規登録者が増えないことで、アクティブ率も上がらず、新しい情報が流れない、そしてますます新規登録者が増えない、という負のサイクルだったと思います。
二つ目は、データエンパワーメント製品に寄ったコミュニティで、帳票製品のお客様をうまく巻き込めていなかったことです。もっとお客様全体を巻き込んでいきたい、と考えておりました。
この二つの課題を一気に解決できる手段はないかな、と考えたのが、commmuneを導入したきっかけです。
大きかったのは、コミューンのカスタマーサクセスに対する信頼感があったところです。
前提として、サイト構築・運用に特化したメンバーではなかったので「これをやりたい、あれをやりたい」といった要望を形にしてくれるカスタマーサクセスが整っていることが条件でした。
コミューンは「立ち上げて終わりではなく、その後の戦略検討にも伴走しますよ」というアプローチが強く、未来に対する安心感がありました。
最初の打ち合わせのタイミングでは、複数の事例を交えて何ができるかを具体的に提案していただきました。私たちは、当時、そこまでカスタマーサクセスに対する理解が深いわけでもない状態だったので、寄り添って戦略的に伴走してくれるという点はとても心強かったです。
また、nestをさらに発展させたいという観点で、コミュニティをFacebookグループから切り替え活性化させたケースがたくさんあったことも安心感につながりました。
新たなコミュニティに移行する際に、既存の会員様の離脱があったら元も子もないですし、むしろファンの方には新しいコミュニティも盛り上げていただきたいと期待していたので、移行には神経を使っておりました。
お客様の声を社内のフィードバックに活かしやすくなりました。例えば、2021年5月からコミュニティ上にご意見箱を設置したのですが、途端に意見が集まるようになりました。元々別で窓口はあったのですが、ここまで集まることはなかったので、やはり日常的に繋がっている場に用意したことで投稿が増えたのかな、と思っています。
こうした施策はお客様視点でのものづくりに影響を与え始めています。ある時、製品マニュアルが難しいという声を受けて、マニュアル制作チームが「ちょっと話を聞かせてくれ」「自分たちのマニュアル作りのどこを改善できるのか」と話を聞きにきてくれたことがあったのですが、本当にサービスが変わっていく瞬間だなと感じました。
お客様視点と作り手の視点は違うので、時々グサッとくるよう鋭いコメントもありますが、それも含めてありがたいなと感じています。
お客様の声を活かすという意味では、社内の人間とお客様の交流機会がもちやすくなったこともcommmuneを活用した成果の一つだと思っています。カスタマーサポートのメンバーとお客様が交流するイベントを開催しているのですが、実際にお客様と対話するとメンバー自身が社内での価値を再認識できたりするので、非常に貴重な機会だなと感じます。
また、いいねや投稿といったアクションが見えるようになり、お客様理解も進んだと思います。commmuneではユーザー属性が取得できるので、イベントの開催目的やターゲットなどが明確に打ち出せるようになり、イベント参加者が増えるようになりました。
営業にも活用してもらっています。特に地方の営業メンバーの方がお客様との関係を深化させやすい環境がありますので、うまくコミュニティに誘導してくれたりしています。最近では、コミュニティの活動を通じてアップセルの機会が生まれた、という話もいただいております。
ただ、まだまだコミュニティへの理解を広められる余地はあるので、コミュニティに関わるメンバーを意図的に巻き込むような施策も行っています。
例えば、営業の共有ミーティングで活動報告をしたり、あるいはイベント後のユーザー同士の交流会の中に入ってもらいコミュニティを体験してもらったり、といったことも行っています。
交流会では、お客様の率直な悩みや課題などすごく重要なことが語られることが多く、全て記録として残せるよう議事メモ係として社員が参加しています。commmune導入後、イベント参加者が増え手が回らなくなってきたので、社内に応募をかけて手伝ってもらうようにしました。
これまで、その後どうなったか、という話はなかなか聞けなかったので、とても貴重な機会だと感じています。
自分たちのゴールを「その後のお客様のサクセス」に改め直すというのが、これまでのビジネスモデルと大きく変わったところ。なので、カスタマーサクセスというもの自体を社内に浸透させ、カスタマーサクセスを中心として営業から製品作りにいたるまで全てのプロセスに顧客の声を反映していけるようにするのが、カスタマーマーケティングの役割だと考えています。
そのために、お客様とつながり、新鮮なカスタマーボイスを掬い上げ、各部門に共有しながら製品・セールス・サービスの改善に役立てていけるような情報提供を行う、そこに今以上にコミュニティをうまく作用させていければと思っています。
オンラインのユーザー会やコンテンツの提供によってリアルタイムでお客様の声を収集している事例
全国のフランチャイズオーナーとのコミュニケーションを取る場として活用している事例
本資料の特徴は下記の通りです。
・ウイングアーク1stの運営する「WingArc Membership」を詳細に解説します。豊富な画像でコミュニティのイメージを直感的に掴むことができます。
・「Facebookコミュニティから移行した時のユーザーの反応」「ユーザーとのコミュニケーションで印象深かったこと」など、資料ならではの具体的な話も知ることができます。より立体的にコミュニティ運営を理解することができます。
BtoBソフトウェアといった活用難易度の高いツールにおけるコミュニティの活用方法の理解がより深まる資料です。