顧客の満足度や
最近注目度を増しているCES (顧客努力指標)について、概要、重要視される理由、そして効果的な計測方法についてご説明したいと思います。
CESとは、顧客が目的を達成(問題解決・購入・利用など)するのに要した「手間」や「労力」をはかる指標です。
Customer Effort Scoreの略で、直訳すると顧客努力指標となります。
顧客が要した手間や労力のことを「努力(Effort)」と捉えているわけです。
CESは顧客の満足度や
同じ用途で使用される指標として、他にGCRやCSAT、
GCR(Goal Completion Rate:目標達成率)
「顧客の目的やニーズをどの程度満たすことができたか」という目標達成率をはかる指標CSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度)
「この企業のサービスやプロダクトにどれだけ満足しているか」という満足度をはかる指標
NPS (Net Promoter Score)
「この企業のサービスやプロダクトを他の人にどれだけ勧めたいか」という推奨度をはかる指標
これらの指標は顧客体験に照らし合わせると階層構造になっています。最終的に企業にとって望ましいのは、顧客が他の顧客に対しても積極的に宣伝してくれている状態、すなわち
最上位の指標である
第一階層:GCR(Goal Completion Rate:目標達成率)
満足度や
目的やニーズが満たされていない状態では、顧客はすぐに離脱してしまう可能性が高いため、GCRが低い状態で上位の指標を改善しようとしても難しいでしょう。
第二階層:CES(Customer Effort Score:顧客努力指標)
顧客体験を最適化するためには、GCRのスコアが高いだけでは十分ではありません。目的やニーズが満たされるまでにどれだけの手間や労力が必要だったかという点も、満足度や
顧客体験の各フェーズにおける「努力」量を低下させることで、顧客体験全体の満足度を向上させることができます。
第三階層:CSAT(Customer Satisfaction Score:顧客満足度)
CSATは、顧客体験全体の満足度をはかることができます。
目標が達成され(GCRのスコアが高い)、かつ目標を達成するまでに要した体験がスムーズである(CESのスコアが低い)ほど、顧客の満足度は上昇する傾向にあります。
第四階層:
満足度や
GCR、CESが改善し満足度が高まった先に推奨度の上昇がある、という順番は押さえておく必要があります。
CESは顧客の満足度や
なぜなら、顧客体験においてマイナスな感情が発生しやすいポイントを明確にすることができるからです。
前述したCSATや
①全体ではなく各フェーズごとの顧客体験を評価できる
サービスを認知してから実際に使用し感想を抱くまで、顧客体験には様々なフェーズがあります。しかし、CSATや
仮に
・営業とのやりとりに不満を抱いている
・オンボーディングプロセスに問題がある
などが思い当たるかもしれません。これらは、顧客と直接やりとりをしているので、原因として特定しやすいかもしれませんが、
・定期的に送られてくるメルマガが煩わしい
・問い合わせメールのレスポンスが遅い
・Webサイトのコンテンツが不十分、FAQページへの導線が複雑
など、反応が伺いづらいような部分が原因となっている可能性も考えられます。こうなると推測するしかありません。
CESであれば、「使用方法がわからない時にどこに問い合わせれば良いのかわからなかった」「説明資料の分量が多すぎてポイントがわかりづらかった」など、顧客が不快感を覚えるポイントが明確になります。そのため、満足度や
②プラスの感情ではなくマイナスの感情に着目している
顧客の満足度や
なぜなら、実際は「使いづらい」「わかりにくい」「不快感を覚えた」といったマイナスの感情の方が、満足度や
ハーバード・ビジネス・レビューの『
・顧客を喜ばせる体験を提供しても
・この見識に基づき意識的にサポートを行うとチャーンを減らすことができる
人間は元来、快感よりも不快感に強く反応する生き物です。そのため、顧客体験において感動的なサポートを受けたとしても、ある一部分においてイライラしたり面倒くさいと感じたりしてしまう出来事があれば、そちらの方が印象に残りやすいのです。
このように、満足度や
①セルフサービスチャネルを改善し、チャネル間の行き来を最小限に抑える
Webサイトやチャット機能、メール、オンラインコミュニティ、電話など、複数のチャネルの行き来が発生した場合顧客の不快感は高まります。
顧客に問題が生じた場合、多くの方がまず最初に訪れるのはWebサイトです。そのため、セルフサービスで解決できるようWebサイトの作りやコンテンツを改善し、なるべくチャネル間の移動が発生しないようにすることが大切です。
②次に起こるであろう問題を予測して先回りし対応する
顧客の課題の多くは似通っており、類型化・体系化することが可能です。そのため、よく発生する課題を整理し把握しておくことで、初回のお問い合わせの際に次に発生しそうな事態を予想できたり、Webサイトのセルフサービスコンテンツで次のステップをレコメンドできたりし、問題の発生を未然に防ぐことができます。
③顧客からのフィードバックを徹底的に生かす
顧客努力を低下させるために意識しなければならないのは、「顧客の行動」ではなく「顧客の感情」です。仮に、チャネル間の移動を最小に抑え、次に発生しそうな問題を未然に防いだとしても、顧客が「問題を解決するために手間や労力がかかった」と感じてしまえば、満足度や
このように、顧客が努力したと感じるかどうかは非常に主観的なものであり、客観的な行動を見て判断できるものではありません。そのため、顧客の声に慎重に耳を傾ける必要があるのです。
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顧客の満足度や
CESを計測すれば、顧客が負の感情を持つポイントを明確にすることができるので、顧客体験の最適化に非常に有効な指標と言えます。
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