はじめに
国内外で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19, 以下コロナウイルス)の感染が拡大しています。
コミューン株式会社では、当社従業員、お取引先企業様、その他関係者様の感染リスク軽減と安全確保に引き続き最大限努めて参ります。
コロナウイルス感染拡大により、社会は大きな影響を受けています。
ビジネスにおいては、テレワークの推進やイベントの自粛、会食の自粛など、これまでの商習慣を一気に変えるような動きが急展開で進んでいます。
そんな中、私たちが日々向き合っている企業様とユーザーとの関わり方においてもコロナウイルスによる影響が出ています。
・大規模イベントの開催中止
・ユーザー会の自粛
・個別相談会 / 訪問説明の停止
・対面ユーザーインタビューの延期
etc.
ユーザーとのオフライン接点は、ユーザー理解/
コロナウイルスの流行初期には、「~2週間様子を見るか」という感じだったかもしれませんが、事態の沈静化までにかかる時間は全く読めない状況です。接点をもてない期間が長期化すればするほど企業へのダメージが大きくなっていくと想定され、対案を検討することは急務です。
また、人はある習慣を得るまでに2週間所要すると言われており、継続期間が長くなればなるほどその習慣は確たるものとなります。
仮にコロナウイルスによる経済や生活への影響が落ち着いたとしても、Before コロナとWith コロナではユーザーの感情や行動も変化している可能性があり、いまから対策を取ることは極めて重要となります。
オフラインで身動きが取りづらい今だからこそ、オンライン上での接点づくり(オンラインコミュニティ形成 / コミュニティタッチ)に企業として取り組むべき重要度が高まっています。
オンラインコミュニティ施策はスケーラビリティが高く、ユーザーの所在地には依存しません。 ユーザーインタビューや営業訪問を代替する側面もあり、感染リスクは最低限です。
また、オンラインとオフラインのコミュニティ施策は両輪で機能するものです。オンラインで基盤をつくりはじめ、今後オフライン施策が再開できるようになると、相乗効果をもたらしこれまで以上にコミュニティ施策の価値を高めることが可能となるはずです。
本記事では、コミュニティマーケティングツールcommmune(コミューン)導入企業を中心に、「オフライン施策→オンライン施策への移行 / 活用の具体事例」を4つご紹介いたします。
セミナーが中止に!→ オンラインコミュニティでより幅広いユーザーに対しての価値提供を行い、 +αの効果も実現
オフラインセミナーがコロナウイルスの影響で中止になった某ソフトウェア企業では、従来から保有していたオンラインコミュニティの活用を加速しました。
これまで、新機能等はセミナーとメルマガにて「大きなアップデート」を中心に発信していましたが、コミュニティでは細かいものも含めて幅広い機能改善についてリスト化されたものを定期的に共有するようにしました。
オンラインの場で情報提供することで、オフラインで取り組むよりも、より幅広いユーザーに訴求ができるようになり、またコンテンツとして蓄積していくためバックナンバーのように先々にも参照できる価値を持つようになりました。
更に、メルマガと違いユーザーの定性的な反応を得ることができるため、「小さい改善だけど日々の業務へのインパクトが大きい😄!」「この機能の説明がよく分からない」というようなユーザーの声を聞くことが可能となり、更にユーザーニーズの理解の解像度を高めることができました。
既存顧客への対面コミュニケーション、訪問対応が不可に! → オンライン上で顧客とコミュニケーションする場を設け、サポート体制をカバー
某機械メーカーでは、営業チームが定期的に既存顧客のもとを訪問し、製品へのフィードバックや、現状の課題/ニーズの把握、今後のアップデートについて対面でコミュニケーションを行っていました。しかし、現在ではそういったオフラインでの対話は困難な状態に。
そこで、個々の顧客へのメールや電話ではカバーしきれない/非効率な面を、オンラインコミュニティで補うことに。
共通のアップデートや細やかなメンテナンス情報を発信するとともに、メーカーだけでは対応が難しい、製品を越えた組織/事業課題を顧客同士で解決出来る場を構築。
イレギュラーな状況だからこそ、事業者が一体となって危機を乗り越えるためにフラットに情報交換できる価値が高まっています。
ユーザー調査のためのグループインタビューが中止に! → オンラインコミュニティを通じてインサイト取得の工数を削減しつつ、ユーザー起点のフィードバックも取得
ユーザー調査のために、某アパレルメーカーでは本社にユーザーを呼び、定期的にディープフォーカスインタビューやグループインタビューを行っていました。しかし、コロナウイルス感染拡大を予防するため、取り組みは休止に。
商品開発やマーケティング施策の基盤のため、顧客の声をいかに継続的に収集するか?が急務となっていました。 そこで、オンラインコミュニティを通じてアンケートや顧客の声の収集を実施。回答結果を元にフィルタリングをして、個々にビデオ会議でインタビューを行っています。
インタビューのような同期的なコミュニケーションと、チャットの場を使った非同期的なコミュニケーションを両者活用することにより、深堀りの質問もオンラインで実施できることから、工数の削減はもちろん「質的な成果」向上も実現しています。
オンラインコミュニティで顧客調査をすると、例えばフィードバックを頂いたあと、製品開発会議で議論をし、1週間後にまた同じユーザーにお伺いする、というようなことができるのも利点です。
料理イベントが中止に! → オンライン上で共通のテーマを掲げ、自作レシピを募集するコンテストを実施
某食品メーカーでは、オフラインでお客様を交えた料理イベントを定期的に行っていましたが、直近での実施が難しくなってしまいました。
そこでオンラインコミュニティ上で、レシピテーマを設定し、自宅から参加するコンテスト形式でお客様の投稿を募集することに。
普段のオフラインイベントには参加できない遠方の方が参加くださったり、投稿されたレシピがその後もコンテンツ資産として残ることでメディア価値を創出したり、とオンラインならではの価値も発見できる機会となりました。オフラインでコミュニケーションがとれなくても、オンラインで一体感を醸成することで、情緒的なつながりを保つ好事例です。
恋愛に例えると、オフライン施策はデート、オンライン施策はLINEや通話です。もちろん、毎日デートできたら理想かもしれません。しかし、いまはデートが実施できない状況です。そうなったら、デートができるようになるまで何もしないのではなく、なるべくLINEや通話を行うのではないでしょうか。
企業とユーザーの関係性においても、オフライン施策はとても重要です。しかし、オフライン施策が難しい状況にある中では、オンライン顧客接点の意義 / 果たすべき役割が相対的に高まっています。
本記事が少しでも、
未曾有の事態だからこそ、イノベーティブな進化の機会にしていきましょう。